図形問題集【公立高校入試】

公立高校の入試で出題される図形問題の模擬問題です。実際のレベルにかなり近いものになっています。
どんな感じのレベルのものが出るのか1つの参考にどうぞ。

難問や奇問はごく少ない代わりに、速く・確実に解ける事が重要かと思います。

まず3問です。

①平行な2直線と1つの直線上に点A、もう片方の直線上に点Cがあり、図のように点Bがあります。
平行線とBCがなす鋭角の大きさが40°平行線とBAがなす鈍角が150°の時、
∠ABCの大きさはいくらですか。

②長方形ABCDがあり、AC上に点E、BD上に点Fがあり、BEとCFは平行です。
EF上に点Pと点Qをとり、BPとEFが垂直、CQとEFが垂直であるようにする。
この条件のもとで、三角形BPEと三角形CQFは合同である事を証明しましょう。

③図のように円周上に点A、B、Cがあり、円の中心をOとします。
∠AOC=140°である時、∠ABCの大きさはいくらですか。

見ただけで大体どのように解けばいいのか、何の定理や関係を使えばいいのか分かるように練習しておくとよいと思います。

解答は次のようになります。

①図のように点Bを通る平行線を考えて、鋭角の錯角同士を合わせたものが答えになります。
180-150=30°と、40°を合わせます。30+40=70°です。

②四角形CFBEは平行四辺形になるので、BE=CF(※)。平行線の錯角の関係にあるので∠BEP=∠CEQ。直角三角形の1辺と直角以外の1つの角度が互いに等しいので△BPE≡△CQF
【(※) △CFE≡△BEFであるのでそうだとも言えます。EF=FEは共通の辺、その両端の角は平行線の錯角であるため等しい。】

③このような場合、通常の場合と逆向きになっているので分かりにくいかもしれませんが、
円弧ACに対する中心角が図の140°の部分の角度です。
そこで、円弧ACの点Bと反対側の円周上のどこでもいいので点をとり、円弧ACの円周角を考えます。これは140°の半分ですから70°です(円周角の定理)。すると「円に内接する四角形の対角の和は180°」を使って、∠ABC=180-70=110°です。
【円周角の定理で優弧ではなくて劣弧のほうを考えて中心角を360ー140=220°の半分と考えて∠ABC=110°と計算する事もできます。】

このように、基本的に円や平行線に関連する問題が多いです。

④円周上に点A、C、B、DがありABは円の中心Oを通ります。
∠BAD=30°である時、∠ACDの大きさはいくらですか。

⑤長方形ABCDがあり、CD上に点E、AB上にGがあり、AEとGCは平行です。
CG上に点Fがあり、∠CEF=40°、∠BAE=65°である時、∠CFEの大きさはいくらですか。

⑥長方形ABCDがあり、ABを直径とし、ADの長さを半径とする円があります。
図のように円弧AB上に点Qがあるとき、三角形ABQと三角形PADは相似である事を証明しましょう。

⑦円周上に点A、B、C、Dがあり∠BDC=20°、∠ABD=60°、∠DAC=50°である時、
∠ADBの大きさはいくらですか。

解答の際の考え方は大体同じで、図形に関する基本的な性質を組み合わせます。

④ABが円の直径という事なので、∠ADB=90°です。
すると∠ABD=90-30=60°ですが、
円周角の定理より∠ACD=∠ABDなので、∠ACD=60°です。

⑤四角形AECGは平行四辺形なので、∠ECG=∠EAG=65°です。
なので、∠CFE=180-65-40=75°です。

⑥ABは円の直径で、四角形ABCDは長方形なので、
∠ADP=∠BQA=90°、平行線の錯角の関係により∠BAP=∠APDです。
2つの対応する角が互いに等しいので△ABQ∽△PADです。

⑦円周角の定理を使うと∠ABD=∠ACD=60°なので、
△ACDの内角の和から、∠DAC=180-60-20-45=55°です。
あるいは、∠CDB=20°の部分に円周角の定理を適用し
∠CDB=∠CAB=20°なので△ABDの内角の和から計算する事もできます。